「ワタシの一行」という切り口。視点。
もう夏も終わった頃だが、本屋に「新潮文庫の100冊」の冊子があったのでもらってきてパラパラした。
まだ読んでいない本がたくさんある。
100冊が、
恋する本・シビレル本・考える本・ヤバイ本・泣ける本
にカテゴライズされて紹介されていたのだが、
各本の紹介が、一行を切り取る形で紹介されていた。
本の帯に書かれるものとして、
・その本の中から抜粋した一文
・どんな本なのかなどの煽り文
・その本を読んだ著名人によるコメント
などがよくあると思うけれど。
小説なら特に、抜き出した一文の力は強いように感じる。
その冊子の中で私が一番グッときたのはこれ。
「いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。」
from『絶望名人カフカの人生論』
笑った。これだけでもう、すごく読んでみたい。
小説は推敲に推敲を重ねた文章の塊で、その中で自分がグッときた一文を抜き取る、という行為に、とても魅力を感じた。
冊子の一番最後に、「ワタシの一行」についての文章が載っていた。
「読む人によって、読む年齢によって、読む境遇によって、心に響く一行は変わります。」
こちら→にも載っていた。ワタシの一行 |ワタシの一行について
まさにこれ。
歌詞でいうならワンフレーズ。
映画でいうならワンシーンよりも短い、ワンカット、またはいちセリフ。
ゲームにもそういう場面やセリフはある。
私は日記に、読んだ本・見た映画・面白かったテレビなんかをメモしたりしているけれど、今度からはそれに「今日響いた一言」とかを追加していこうかな。
何年後とかに見返した時に面白そう。
※理由は知らないが、新潮文庫の公式ホームページでは、この「一行」形式ではなく、「本の帯に書かれているような煽り文+紹介文」形式になっている。一応リンク。
以上